わからないけれど、それでも私は――。

待。

　こないメールをただひたすら待つのなら。
　携帯の電源、切ってしまっていた方がまだマシなのかなとか考えるけど。
　けど、もしかしたらって思うとやっぱり切ることなんて出来なくて。

　期待なんてせずにいた方が傷付いたりしないのに。
　どうしても、何度も何度も鳴らない携帯に視線を向けて。
　電気の反射で携帯が光るとメールかと期待して、すぐに違うと分かればまた落ち込んで。

　ぼんやりと想って。
　ただ、途切れることのない川のように、涙が流れ続けてて。

　本を読んで気分転換て思うけど。
　ついつい重ねてしまったり。
　主人公を妬んでしまったり。
　結局行き着くところはおんなじで。

　本当の“良い子”になるには、今の自分じゃ駄目だと思うんだ。
　今の、弱い私じゃ駄目だと思うんだ。
　もっと強い子にならないと。
　ならないと、きっと“良い子”にしなきゃって想いだけが大きくなって。
　支えられなくなって。
　私はそれに潰される。

　さっさと寝た方が良いのかな。
　けど、やっぱり駄目なんだよ。
　もしかしたらメールが、って思うとね。
　結局寝ることなんて出来ないんだ。

　ただ、ただ。
　くるか分からないメールを待って。
　馬鹿みたいに待ち続けて。


　きっと、そんなことを思って涙を流しているそのうちに。
　眠りの粉が、私に降り注ぐ。