誰にも入られないように、私はココロに鍵をかける。

殻。

　もう嫌だ。
　嫌嫌嫌。

　私にプライバシーはないんですか？
　土足で私の居場所である私室に入ってこないでください。

　帰省した時のダンボールが一つそのまま残っているのは本と服の置き場がないからです。
　衣替えまでの仮の場所にしているんです。
　ゴミ袋が一つあるのはゴミ収集日の次の日に部屋の片付けをしてゴミが出たからです。
　ほかにゴミに見えたであろうスーパー袋二つは薬局でまとめ買いしたペットボトルです。
　中身はきちんとはいってるんです。
　ベッドの上の方はヌイグルミがぐじゃぐじゃに置いてあります。
　それはこないだ軽く発狂してぐじゃぐじゃにしちゃったのと、真ん中にいた恋呼と優寂を連れ出したせいです。

　私のことを何も知らないのに。
　今、心療内科に通っているような状態であることすら知らないのに。
　勝手に人の部屋に入って、駄目だったことばかり母親に告げ口しないでください。
　お小遣いなんていりません。
　それよりも、聞いていて落ちることにしかならない同じ内容の説教を三度もしないでください。

　せっかくの楽しい気持ちがどこかへ消えてしまいました。
　もう涙が止まりません。

　これでも、こんなんでも頑張ってるんです。
　貴女には人の悪い面しか見えませんか。
　それとも、私には悪い面しかありませんか。


　せいぜい実の孫である弟を可愛がってやってください。
　私は貴女からの愛情なんて求めていませんから。